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2008/07/09

ドフトエフスキーは普遍的

今年も京都大阪+神戸へ。

専門学校恒例、研修という名の三泊四日(おっと二泊三日の間違い)の旅行だが、今年は学生の居残り組の授業があるので、僕は一日だけ授業をやってあとは家で留守番かと思っていたら、科長が授業を休みにした。僕ら夫婦を三日間引き裂くのが悪いと思ったかどうかはわからないが、とにかくまた京都大阪方面へ旅行へ行くことになりそうだ。

当然僕は業務ではないので自腹である。その自腹の分と、授業がなくなった分のギャラを併せればけっこうな額になるので、有り難いんだかそうでないんだかビミョ〜なところであるが、世の中の景気が再生不能な勢いで悪くなりつつあるので、諦め半分、もうどうとでもなれといった開き直った気分になりつつある。実際は簡単に死なないから困るのであるが。

日経平均の僕の連敗予想は一日先にずれて12連敗。今日はかろうじて微アップだったようだが、星取り表だとこうなる。

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最初の黒星から1400円下がったことになるが、僕の保有している株は下がりきって、もはや下げしろがあまりないので、仮にそこから半分になったとしても大した額にはならない。これは僕の取るに足らぬ程度の資産に過ぎないが、日本全体に話を敷延すれば、株主を含む日本の企業はここまで資産を無くしてしまったということになる。

これでは普通に人を雇えまい。
中間層の所得が減り、マンションが売れなくて、不動産業界はこの夏を乗り切れずに倒産するところが激増すると思われる。この国の倒産件数はすでに(同時期の?)昨年の11%増しとか。また失業率が上がるわけだ。不動産業は比較的流動性の高い業種だとは思うが、それでもこの人減らしの時代ゆえに雇用条件がよくなることは考えにくい。

およそ化石的な小説だと思われていた小林多喜二の「蟹工船」が、今ものすごく読まれているらしい。ドフトエフスキーも人気が高まっているそうだ。中でも「カラマーゾフの兄弟」の新訳が人気らしい。ドフトエフスキーは僕も好きで、エンターテインメントとして読んでも実に面白い小説である。その上、深い。そして、「罪と罰」もそうだが、現代の世相と見事にシンクロしている。カラマーゾフ三兄弟もスメルジャコフもラスコーリニコフも今の日本のそこら中に息を潜めながら生息している。元祖派遣工の集う蟹工船や、帝政時代の貧しいロシアのそうした重苦しい気分が、今の日本のそれなのだろう。

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