「天才」の話は面白いはず
注文していた「完全なる証明」(マーシャ・ガッセン著/文藝春秋社刊)が昨日届いた。先般この日記でも触れた「ポアンカレ予想」を“証明”したロシアの数学者ペレルマンの評伝が出ているというので、早速購入。副題に「100万ドルを拒否した天才数学者」、カヴァー腰巻きには「天才数学者はなぜ森へ消えたのか」とある。
昨日届いたばかりで、まだまったく手を付けていないが、面白そうな予感でいっぱいだ。天才に関する話が好きである。もっと言えば、天才には必ずと言っていい程つきまとう孤独の物語が好きだ。モーツァルトやエッシャーの孤独にも惹かれたし。僕は天才肌だから(但し1/100,000スケール)、そこらへんへの感度だけは妙に高いのである。
更に、数日前に、やはり注文していたDVDの一部が届いた。
ジム・ジャームッシュ監督「デッドマン」と、ジャンリュック・ゴダール監督「小さな兵隊」の二本。
前者は、そういう映画があることすら知らなかったので買ってみた。後者は、大学生時代に、新宿のミニシアターで観た。ウチの離れの映画館とどっこいどっこいのスクリーンサイズだったと思う。そんなミニシアター故に、上映途中でフィルムが事故って裏返しになり、音声が再生出来なくなってしまった。結局最後まで回復することもなく、何が何だかわからないまま映画は終了した。なので、もう一度ちゃんと観ようと思って購入したものだ。
ゴダール作品は、当時の“革命的”映像キッズにとって避けて通れない映画だった。万事背伸びするのがカッコ良い時代でもあったから、難解なものほど必死に食らいついて観たものだ。紀伊国屋シアターなど、テーマ性の強い映画を上映する機会が多く、しばしば行ったが、ぐーすか寝ることも多かった。
というわけで、まだ未読未開封の作品ばかり。
| 固定リンク
「映画」カテゴリの記事
- 映画「警察日記」(1955年/日活)(2013.03.09)
- 「三鷹の森アニメフェスタ2013」(2013.03.03)
- 映画「テルマエ・ロマエ」(2012.05.03)
- 映画「ウォッチメン」と「コラライン」(2012.04.03)
- 映画「ヒューゴの不思議な発明」(追記あり)(2012.03.11)
「本とか雑誌とか」カテゴリの記事
- おめでとう☆絵本作家デビュー(2012.10.28)
- 滅多に本を読まないが(2012.03.08)
- ディック・フランシス氏が亡くなった(2010.02.15)
- 誤字脱字が目立つなぁ…>ハリウッド・ストーリー・テリング(2010.01.28)
- 「ファンタジー撲滅委員会会長」(2010.01.14)
コメント
私は天才ではなくて天才「肌」のセンセです。(笑)
ご質問にお答えします。
とはいえ、あくまで無料且つヒマにまかせてお答えするものですから、この答によって何が起ころうと、まったく責任は持てませんので、その点はご了承を。
出版社に「ものすごく画期的で、斬新な形式のマンガ」を横取りされるのがご心配ならば、まず描き上がったマンガのコピーを何組かとって、それぞれ原稿用の封筒に入れ、封をしてください。そして郵便局へ行き、すべて自分宛に送るか、切手に当日のスタンプを押してもらってください。もちろん、決して開封してはいけません。
はい、これであなたの描いた日付のアリバイが出来ました。盗用されたら訴訟を起こし、証拠品として提出してください。
ちなみに、「こんなことは現実にあるものなのでしょうか。」というご質問ですが、僕にはよくわかりません。まぁ、普通はないと思いますが、何があっても不思議ではない世の中ですから、油断は禁物です。持ち込みに行かれたら、担当編集者の名刺をいただいて、それも上記の方法で証拠物件化すればよろしいかと思います。かなり疑り深い人物という評判が立ちそうで、むしろそっちのネガティヴイメージのほうが心配ではありますが。
投稿: ヨジラ | 2009/12/19 17:36
>「背伸び」
昔との比較で言うと、今どきは「夢を語る」のもカッコ悪いことの一つかもしれません。下手すりゃネタにされかねない冷ややかな時代ですからね。
投稿: ヨジラ | 2009/12/19 17:14
天才漫画家の先生
唐突で、且つ 不躾とは思いましたが、
割と切実なので質問にお答えいただければ
幸いと思い、メールいたします。
例えば、ものすごく画期的で、斬新な形式の
マンガを、僕が思いついたと思ってください。
しかし、その斬新な形式と言うのは、
やり方さえわかってしまえば、
誰にでもできてしまいます。
そんなマンガを書いて、
いざ、マンガ編集部に持ち込もうと
思った時、ふと思ったのです。
編集者の人がそのマンガを読んだとき
「コレはすごいアイディアのマンガだ!
でもこの新人に書かすより
他の名の知れた漫画家に書かせたほうが
いいのではないか!」
と、思いはしないかと。
そして、僕をないがしろにして
実行しやしないかと。
ここで質問です。
こんなことは現実にあるものなのでしょうか。
もしあるとしたら、別のアイディアで勝負して
ちゃんと漫画家になってから、
世間に披露した方がいいのでしょうか。
なんか読み返したら一人相撲というか
バカっぽい質問なんですが・・・、
お答えいただければ幸いです。
投稿: SS | 2009/12/17 22:07
> 万事背伸びするのがカッコ良い時代でもあったから
が、妙に心に残りました。
未だもって「背伸び」は若者の特権でしょうけど、今ごろの「背伸び」の多くは志が低く(或いは、んなモン無い)、それなのにハイリスクなような・・・。
当時、いくら背伸びしてゴダールやらレーニンやら松下幸三やらに追いつこうとしても、そうそう簡単に職や生命を落としたりはしなかった。
・・・いや、何か、言いたいことと温度差、位相差がありますが、どうも言い切れないですねー・・失礼しました。
投稿: つる | 2009/12/17 20:43