ダイナミックギター?
昨日、パソコン用の冷却ファンはないかと近くの大手リサイクルショップのジャンク売り場に行った。水槽の水に風を当てて冷やそうと思ってのことだが、全くない。似たようなものでCPU用のヒートシンクがあった。まぁ、モノは試しとintel製315円也のそれと、同じ電圧のDC電源315円也を買ってきて、線を電極に宛てて見たがファンが全く回らない。一瞬回ったような気がしたが、気のせいかもしれないし、その瞬間に壊れたのかもしれない。無駄銭だったか?
ついでに、その店のジャンクギターを物色。
アコギの場合、まずはサウンドホールを見て、表板が単板か合板かを見分ける。原則として、合板だと安物、単板だと最低でも良い作りのモノで、もしかしたら高級品?ということになる。
単板らしきYAMAHA製のDynamicGuitar No.40という(画像検索リンク)、いかにも昭和っぽい古いギターがあった。長いこと弾かれずに押し入れの中に眠っていたのだろう。弦など真っ黒である。もしかしたら、高齢の持ち主が亡くなって処分された可能性もある。3,150円の値札が付いている。
狂ったチューニングのまま音を出してみたが、悪い音ではない。材が乾燥しきった年代物特有の乾いた音がする。オクターブも合っているし、びびりも弦高もない。楽器としてはちゃんと弾けそうだ。1,050円なら即ゲット、2,100円なら迷うところだが、あんな汚いポンコツ楽器が3,150円となると、一旦帰宅し、ネットで情報を集めてから出直しということになる。
ところが、この後別の用を済ませたあとフィットネスへ行ったため、帰宅したらすっかり調べるのを忘れてしまった。で、いま調べたら、このDynamicGuitaシリーズはなかなかの人気なようである。オール単板で、裏板には今ではレアなトラ目がくっきりと出たメープルを使っている。レス・ポールによくあるあのトラ目だ。スタイルは紛れもないガットギターだが、スチール弦が使用出来る珍しい仕様になっている。No.40は1961年12月からの発売で、価格が6,500円。
こうした中古楽器の場合、3,150円が高いか安いかの判断は難しいが、昭和の庶民生活博物館のような場所にピッタリはまる、なかなか風情のある逸品であることは間違いない。ラジオから古賀政男の曲のイントロが流れていれば、もう三丁目の夕日の世界である。今日は非常勤講師の日なので、出直すとしても明日しかないが、多分もう売れてしまっているだろう。
以前にも同じようなことがあった。
12弦のアコギのジャンクがあった。木製のブリッジではなく、金属製のテールブリッジ式。合板だが、作りはしっかりしている。ブランド名はKASUGA。前の持ち主は、6弦ギターにして使っていたようだ。12弦だとテンションが高くて弾きづらいので、そうしていたのかもしれない。値段は忘れたが、2,100円だったか?
Webで調べたら、このギターにも少なからぬ愛好者がいた。
更に驚いたのは、このカスガというメーカーは、元民社党の党首だった春日一幸氏の経営する楽器メーカーだったというではないか。政治と楽器、水と油のようなこの関係が面白い。
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