« 物欲はマンドリンにも及ぶ | トップページ | 脱亜入欧グネ子伝説 2 »

2013/02/24

脱亜入欧グネ子伝説

1970年前後、ポールというアメリカの大スターに憧れというか、片思いしているグネ子というニックネームのついた男がいて、ポールの写真を手掛かりに、見よう見まねでそっくりの格好をしようと奮闘努力していた。もちろん、本物のポールなど会うことはおろか見たことすらない。手掛かりはフィルムや写真だけ。後ろ姿の写真は少ない。だから、一見そっくりには見えるが、それは外見だけで、素材から仕立てまで本物とは全然違っていた。つまり、イミテーション、もっと悪く言うとニセモノ。その頃の日本もまだ、戦後揶揄され続けてきた猿真似ニッポンという地位から脱するまでには至っていなかった。

だが、どう見てもポールそっくりにしか見えないグネ子が、その名のブランドを起ち上げると、たちまち国産ポールとして大変な人気者になった。あのポールにそっくり、カッコいい、その彼をナマで見られる、ナマの声が聴けると大変なモテようで、売れに売れた。

そのグネ子の写真である。

Gneco01

似せた相手は、言わずと知れたレス・ポール。
本当はグ子ではなくグコ(greco)なのだが、どう見ても、このロゴはgnecoとしか読めないのであった(→下の写真)。

Gneco02

というわけで、久々押入からこのグネコを引っ張り出して、ミキサーやらMainStageを通してみたのだが、エフェクターを通せばそれなりに良い音が出る。ただし、ヴォリュームにガリが出る。それさえ直せば、十分現役として使えそうである。

このグネコは、かれこれ40年以上前に買ったものだ。このモデルとしては、初代ロットかその次か次くらいのものだろう。本体に型名を記すものが何もなく、未だシリアルNo.もなかった頃のものだから、たぶんEG36だろう。36というのは定価36,000円のギターという意味で、僕は1971~2年頃、吉祥寺の当時伊勢丹の隣にあったF&Fビル一階のノジマ楽器店にて、28,000円くらいで購入した記憶がある。ハードケース、ストラップ、六角レンチ(トラスロッド用)が付属し、それに、当時スターギタリストで、このモデルの開発アドヴァイザーでもあった成毛滋氏の演奏が録音されたソノシートなどもオマケとして付いていたような気がする。

28,000円は、当時は大卒初任給の半分くらいだろうか。本家Gibsonのレス・ポールはこのグネコのほぼ10倍の値段だった。なんせ、日本初のレス・ポールのコピーモデルである。その一見レス・ポール(にそっくりな形をしたギター)が1/10以下で買えるということで、当時のギターキッズが色めき立ったことは言うまでもない。ジミー・ペイジ(レッドツェッペリン)のように弾いてみたくて、グネコは飛ぶように売れたというわけだ。そして、僕も買った一人であった。

この頃の僕は、結果短い期間だったが週刊連載していたので、けっこう金回りが良く、このノジマ楽器店さんではYAMAHA製の一番安いフルートも買ったし(何十年か前に壊れたので捨てた)、LPレコードもジャケ買いを含め、ガサーっと買っていた。ジャズとブルースと英米のロックがほとんどだった。

と書いてきたところで、腹が減った。この続きはまた。

|

« 物欲はマンドリンにも及ぶ | トップページ | 脱亜入欧グネ子伝説 2 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 物欲はマンドリンにも及ぶ | トップページ | 脱亜入欧グネ子伝説 2 »